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タランティーノ監督の第8作目である『ヘイトフルエイト』観てきました!
大傑作といえる前回の監督作品の『ジャンゴ』に続いて今回も西部劇で舞台は南北戦争から5年から10年ほど(もしくはもっと)あとの時代のようです。
ところで最近のタランティーノ作品のテーマは”差別”だと思うのですよ。『デス・プルーフ』では女性差別、『イングロリアスバスターズ』ではユダヤ人差別、『ジャンゴ』ではもちろん黒人差別、そして今回は現代のアメリカでも続く様々な差別を集約させたような作品となっていると言えると思います。
この作品は原点回帰、初監督作品の『レザボアドックス』のような群像劇で、”外は猛吹雪で小屋の外に出られないという状況下”という狭い密室を舞台に繰り広げられます。その中に様々な人種や経歴のバックボーンを持った人間が集まり、歴史的な恩讐や因縁と個人的な思惑とが複雑に絡み合います。そうこの密室はアメリカという国を表現しているのですよ。
これまでもタランティーノ作品は登場人物に嘘をつかせてそれをごまかそうとすることで生まれる緊張感を見事に表現していましたがこの映画はその極致といえると思います。3時間も上映時間があるという事で、「疲れた」「前半は眠くなった」という意見もあるようですが、この映画を観るためにたっぷり昼寝をした僕に死角はありませんでした。(えっへん)
タランティーノ映画らしく章ごとに分けられていて、小説的でもあり、密室劇ということで今まで以上に演劇的です。最近の映画では使うのを控えめにしていた時系列シャッフルも効果的に使われています。
ただ、『ジャンゴ』の時のような爽快感をこの映画に求めたらちょっとがっかりするかもしれませんね。あと『ジャンゴ』のオープニングのような「うおぉ~これから映画が始まるぞ~!!」というような高揚感はなくほぼ最初から最後まで常に観客に心理的ストレスが掛かった状態が続くので辛いという方も多いでしょうね。
観る人によって評価が分かれるこの作品だと思いますが「タランティーノが好き」と言って映画好きをアピールしてきた人間は絶対に避けてはいけない映画だと思いますね。
タランティーノの超力作!90年代をタランティーノで育った人間は映画館という密室に飛び込め!まぁまぁキツイから覚悟をもっていくんだぜ!!